小川雄之税理士事務所

TAX de PAZZLE解答【2021年7月号】

TAX de PAZZLE、2021年7月号の解答です。

 目隠しをされているあなたの目の前に100枚のコインがあり、うち10枚が表、90枚が裏の状態であることが分かっています。この100枚のコインを2つのグループ(それぞれのグループのコインの枚数は同数にする必要はありません)に分け、自由にコインを裏返していいものとし、2つのグループそれぞれの表のコインの枚数を同数にしたい。ただし、触って裏か表かを判別することもできないものとします。
 どのようにすればいいでしょうか?

 

 AグループとBグループの2つのグループに分けましょう。Aグループのコインの枚数がx枚なら、Bグループのコインの枚数は(100-x)枚です。そして、Aグループのコインの中の表のコインがy枚ならば、Bグループのコインのうち表のコインの枚数は(10-y)枚です。

 この状態のままでは、グループそれぞれの表になっているコインの枚数が5枚同士であるなんて、運でしかありません。なので、次の条件「自由にコインを裏返してもいい」というところに注目します。

 とはいえ、無造作にコインをひっくり返しても意味はありません。すべてを裏返しても裏と表の関係性が逆転するだけなのでこれもまた無意味。とすれば、「どちらか一方のグループのコインをすべて裏返す」という選択が浮かんできます。たとえばAグループのコインをすべてひっくり返すとします。Aグループにはコインがx枚あって、もともとy枚が表です。ということは、グループ内コインをすべてひっくりかえすと、表のコインは(x-y)枚となります。

 あらためて、Bグループにおける表のコインの枚数を見てみると、(10-y)枚です。つまり、x=10にすることで、AグループとBグループの表のコインの枚数は同じになるわけです。

 

 では、まとめた解答です。

①100枚のコインを、10枚と90枚のグループに分ける。
②10枚のグループのコインを10枚すべて裏返す。

 この2つの手順で、題意を満たします。